一生、食べていきたいんです

火曜日に西武福井店さんでの出店を終え、一息ついて片付けに取り掛かっていると、一本の電話が掛かってきました。若々しく優しいお声をした、女性のお客さまです。先週末にやまびこみそをお買い上げくださったとのこと。お礼を申し上げると、少し言葉を強めるようにして彼女がこう続けられました。

 

「あの、頑張ってくださいって伝えたくて。私小さいころからやまびこ味噌が大好きで、ほかの味噌とか食べられなくて、もう一生、やまびこみそを食べ続けたいんです!!だから頑張ってくださいって伝えたかったんです!すいません、いきなりこんなこと言って…」

 

「一生」という言葉が、胸に突き刺さりました。
今までもたくさんのお客さまから「美味しい!」とか「やまびこみそでないとあかんのや~」といったお言葉を頂いて、大変うれしく感じておりました。でも「一生食べ続けたい」というお言葉を頂いたのは初めてで、ありがたさや喜びがひとしおであるとともに、ビシビシビシッと背筋の伸びる思いがしました。「供給責任」というフレーズはビジネスの場面でしばしば聞かれますが、彼女の想いは、何かもっと重みのあるもののように感じられました。

 

味噌消費の減少、大手メーカーの席巻など、この業界も難題は尽きません。それでも彼女や、彼女と同じように想って下さっているお客様にずっとずっと食べ続けて頂けるよう、明日も明後日もずっとずっと、丁寧にお味噌を仕込んでいこう、そう強く思った出来事でした。